Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いぼ

童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編

新美 南吉

Leggi 童話集 ごんぎつね|最後の胡弓ひき ほか十四編 (いぼ) di Niimi Nankichi (新美 南吉) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 14.278 caratteri · 30 schermate

Aozora Bunko

弟の杉作が先になり、兄の松吉があとになりました。こうしてふたりで持てば、重箱はたいそう軽いのでした。うまいぐあいでした。

ふたりはしばらく、だまっていきました。松吉はぼんやりと、考えはじめました――五十銭くれると。五十銭もくれるだろうか。でもおばさんは、きょ年もそのまえも五十銭くれたから、ことしだって、くれるだろう。五十銭くれると、それでなにを買おうか。模型飛行機の材料――あの米屋の東一君が持っているようなのは、いくらするだろう。五十銭では買えないかなア。それとも、雑誌を買おうかなァ。弟は、なにがいいというかしらん……。

松吉の、とりとめのない夢は、とつぜん、

「どかァん!」

という、とてつもない音で、ぶちやぶられました。松吉はきもをつぶして、あやうく、持っていた竹を、はなしてしまうところでした。

そんな声をだしたのは、すぐ前を歩いている弟の杉作でした。杉作であることがわかると、松吉ははらがたってきました。

「なんだァ、あんなばかみてな声をだして。」

すると杉作は、うしろも見ないで、こういうのでした。

「あっこの木のてっぺんに、とんびがとまったもんだん、大砲を一発うっただげや。